オフィスは、立地・月の賃料・広さやサービスなどのスペック・ビルのグレードといった多角的な視点で選ぶかと思います。
では、少人数向きのオフィスや小規模オフィスを探すときはどうすればよいか、具体的な選び方をご紹介します。
昔のオフィスといえば「テナントビルでの賃貸オフィス(貸事務所)」が一般的だったと思います。住宅の賃貸をイメージして頂くとわかりやすいと思います。
しかし昨今、『不動産のサービス化』に伴って、借りる形態が様々に変化し、新たなオフィス形態が生まれました。そのため、利用者の選択肢が広がっています。
賃貸オフィス、レンタルオフィス、シェアオフィス(コワーキングスペース)、バーチャルオフィスといった代表的な少人数向きのオフィスや小規模オフィスの特徴をご案内します。
およそ60㎡(約20坪)以上の部屋を借りる、というのが賃貸オフィスのイメージです。
ただの借りる部屋なので働く場所、業務をするためには入居工事が必要です。
来客のために受付スペースや会議室を設けるための壁を作ったり、セキュリティシステムやインターネットを開設したり、家具を用意したり、など用意する必要があります。
また家を借りるときと同様に賃貸契約にしても敷金を差し入れたり、解約時には原状回復工事費用を負担しなければならなかったりと、入居・退去で多くの資金が必要となってしまいます。
長期間借りる、物品や書類などの関係で荷物が多い、5名以上のためオフィスを構えたいという場合はオススメです。
レンタルオフィスは小さな個室を借りるときの選択のひとつです。
一般的に1名用や2名用といった空室案内がされています。個室にはデスクと椅子が設置されており、インターネット回線が完備されています。
パソコンだけ持ち込めば、すぐに仕事ができる環境が整っています。入居工事の必要もなく、入居・解約に多く費用が掛からないので、手軽にオフィスを開設することができます。
会議室や複合印刷機、シュレッダーなどを入居者でシェアすることで、小さな面積でもきちんとしたオフィスとしての必要機能を備えています。
“レンタル”という名称が少し安い印象に思えますが、レンタルオフィスの大手であるリージャスをはじめハイグレードなレンタルオフィスもあります。
4人程度までのオフィスや短期間のプロジェクト拠点、常駐でない拠点としての利用が多く、法人契約ではなく個人契約で利用される方も多いです。
なお、来客対応や秘書サービス対応として有人受付スタッフがいるタイプを「サービスオフィス」と言うこともあります。手厚いサービスの一方でコストが高くなる場合が多いです。
コスパの良いセキュリティ受付システムを備えた無人管理タイプも人気があります。運営事業者や施設によってサービスや契約内容が様々なので、後悔をしないようにしっかり確認することをオススメします。
個室ではなく、大きなスペース・机やイスも含めて、みんなで共同使用する形式です。
時間単位で気軽に利用できる施設もあり、自分専用スペースがなく、スペースを共有し、電話の声が聞こえるなどセキュリティ面に配慮する必要があります。
一方、入居者同士の交流が持てたり、格安に利用できたりするメリットがあります。
個室であることにこだわりがなく、作業に打ち込むことに使いたい方であればオススメです。
バーチャルオフィスは文字通り、仮想空間のオフィスを意味する場合もあります。一般的には「住所貸しサービス」を示します。
実際の執務スペースの提供はなく、1万円以内で一等地の住所を登記したり、名刺に記載したりすることができます。
運営事業者による転送サービスが一般的ですが郵便物も受け取ることもでき、電話秘書サービスや会議室の貸出しサービスを行っているところもあります。
普段は自宅で仕事をしているが自宅の住所を取引先に開示したくない、といった場合には最適なサービスでオススメです。
コロナ時代、新しい生活様式に変わり、仕事のスタイル・オフィス環境に関しても変化が起きています。
テレワーク、オンラインミーティング、3密を避ける働き方、残業削減、働き方改革、といったワードが浸透し、より一般的になりましたね。
テレワークの導入に伴って日本では広いオフィスが不要になった企業が多くあります。できる限りコストを削減しなければならない企業も多くあります。
新しいオフィスのカタチとして、下記のようなことがオススメです。
・テレワークを前提として、本社・本部のヘッドオフィスやサテライトオフィスとして、レンタルオフィスを利用。
・テレワークができない環境の方や自宅から近い職場環境(職住近接)を準備するために、レンタルオフィスやシェアオフィスを利用。
・お客様と打合せを行う場合には、貸し会議室を利用。
・お客様の信用度を得るために、オフィス面積は小さくても、中心部の一等地にオフィス機能は残す。
オフィスは一度構えてしまうと、移転しにくいものです。
少人数向きのオフィスや小規模オフィスを探す場合、自社の業種や目的、働き方にマッチした最適なオフィスをぜひ探してみてください。